歴男マイケルオズの「思い入れ歴史・人物伝」

戦国や幕末・維新を中心に古代から現代史まで、主に「人物」に視点を置きながら、歴史好きのオヤジが思いつくままに書いています

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」武士の鑑と言われた畠山重忠の描かれた人物像

18日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、畠山重忠が幕府の大軍と壮絶に戦う場面が放送されました。重忠と北条義時の一騎打ちは、とても見ごたえがあり、後事を託そうとした重忠の思いが伝わってきました。 畠山重忠が、後世に「武士の鑑」と言われる…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のえ(伊賀の方)の子どもと孫について

4日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、北条義時の後妻として、のえが登場します。この女性は後世、伊賀の方と呼ばれ、義時の死後にお家騒動を引き起こした人物として、吾妻鏡では悪女のように書かれています。 お家騒動というのは義時の後継者争いで…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」実力者たちのスタンスについて+善児&トウのこと

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、毎回シビアな展開が続いています。権力抗争に明け暮れた鎌倉時代が舞台なので仕方ありませんが、史実を追っていると「次回は〇〇の番だな」と読めるので、それをどのように描くのかも楽しみにしています。 今回のコラムでは…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」平賀朝雅は北条親子対決のキーマン

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」21日の放送では、北条時政の娘婿として平賀朝雅が初登場しました。番組を見るまでは、朝雅のことはほとんど知りませんでしたが、調べてみると、かなり曰く因縁がある人物だと分かりました。 ドラマでまず気が付くのは、御家人…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」歴史書によって真逆に描かれた比企の乱

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、御家人たちの苛烈な権力争いがピークを迎え、将軍頼家の急病発症をきっかけに、北条氏と比企氏が争いを激化。比企氏を滅ぼした北条氏が、名実ともに御家人のトップに立つことになるのです。 比企氏と北条氏の対立 比企の乱…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」源氏の悲劇を繰り返す阿野全成の処刑

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で描かれる権力闘争がますます激化してきました。毎回のように命を落とす人物が現れますが、7日放送分では阿野全成(新納慎也)が処刑されました。将軍・頼家を呪詛した罪を問われてしまったのです。 頼朝のきょうだいがいなく…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」いよいよ本性を現した三浦義村

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、源頼朝の死去によって権力バランスが崩れ、御家人たちによる苛烈なサバイバルレースが始まっています。最初の脱落者となったのは、頼朝の信頼が厚かった梶原景時でした。 景時は、讒言癖によって多くの御家人から嫌われてい…

歴史・人物伝~番外コラム:首相経験者の暗殺事件を調べてみました

安倍晋三元首相が遊説中に銃撃され、命を落とすという暗殺事件は、多くの国民に衝撃を与えました。私も事件当日は何をするにしても落ち着かず、なぜこんなことが起きてしまったのだろうかと、考え込んでしまいました。 まずは、安倍元首相のご冥福をお祈りい…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」熾烈な権力抗争に向け、伏線が張られた回

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、3日の放送で源頼朝の死と頼家の2代将軍就任が描かれました。そして、選挙報道で1週休みの後、いよいよドラマは後半へと進んでいくことになります。史実では、ここからが御家人たちの熾烈な権力抗争になっていくのです。 …

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」頼朝の死で変わる?前半と後半のドラマ

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、ドラマの転換点である源頼朝の死去(26日放送分では落馬して倒れるところまで)を迎えました。放送からちょうど半年、折り返し点に頼朝の死をもってきたのは、さすがは三谷幸喜脚本だと思いました。 ドラマということに着…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」日本一の大天狗と言われた後白河法皇

5日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、朝廷の最大権力者だった後白河法皇の崩御の場面がありました。30年以上の院政を通し、平清盛や源頼朝といった武家の新興勢力と渡り合ってきた生涯は、壮絶としか言いようがないものでしたが、皇室を頂点とした…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」義経の最期と静御前、北条義時の覚悟

22日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、奥州に逃れた源義経が討伐されるという悲劇的なストーリーが描かれました。ラストには、心ならずも弟を討たねばならなかった兄・頼朝が義経の首に語り掛け、慟哭するシーンもありました。 義経にとって不運だっ…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」平家が滅亡した壇ノ浦の合戦に思う

5月放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、治承・寿永の内乱(源平合戦)のクライマックスである壇ノ浦の合戦、さらに源義経追討という展開を迎えています。同時に、源頼朝が鎌倉政権を本格的にスタートさせた時期にもあたります。 壇ノ浦の合戦は、平家滅…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」木曽義仲の激烈な生涯

長野県在住の私は、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で木曽義仲がどのように描かれるのか注目して見ていました。過去のドラマでは、乱暴者とか、粗雑な人物のように扱われがちでしたが、人物群像を得意とする三谷幸喜脚本なら、きっとそんな人物にはしないだろ…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」策謀家・頼朝の本領発揮

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、いよいよ源頼朝による木曽義仲討伐、そして悲願の平家打倒へと物語が進んでいきます。その前に、頼朝が恐るべき策謀家ぶりを発揮したシーンが、17日放送分「足固めの儀式」に描かれていました。※敬称略 義仲討伐を急ぎた…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」頼朝の元に集まった個性派たち

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を毎週楽しく見させていただいています。今は北条家を中心としたドタバタ劇っぽい感じですが、いずれ起こる激しい権力争いを、どのように描くのか、三谷幸喜氏の脚本に注目していきたいところです。※以下、敬称略 そんな権力争…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」頼朝と北条家の人々の人物像

頼朝が上陸したと伝わる仁衛門島 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は20日の放送で第7話まで進んできました。三谷幸喜脚本なので楽しみにしていましたが、その期待を裏切らない面白さで、放送が待ち遠しい1週間を過ごしています(笑) 現在は、序盤のハイラ…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」への期待

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。本年も当ブログは、noteとの共通記事として不定期掲載させていただきますので、よろしくお願いいたします。 2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が始まりました。三谷幸喜さんの脚本ということで期待…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「青天を衝け」全41話を見終わっての感想

2021年の大河ドラマ「青天を衝け」が26日放送分で41話完結しました。 江戸、明治、大正、昭和を生き抜き、91歳という長寿を全うした渋沢栄一の生涯をたどりましたが、さすがに主演の吉沢亮さんに老人役をさせたのにはムリがあったと思います(苦笑…

歴史・人物伝~渋沢栄一「実務者としての力量を買われた男」

※noteとの共通記事です 大河ドラマ「青天を衝け」も大詰めとなってきました。主人公の渋沢栄一については、これまでも歴史・人物伝~番外コラムで紹介しましたが、エピソード編では「渋沢を使う側」の視点で書いてみたいと思います。 渋沢は、平岡円四郎との…

歴史・人物伝~諏訪御寮人「謎多き武田勝頼の母」

※noteとの共通記事です 先日、長野県高遠に出かけた際、建福寺にある諏訪御寮人の墓所を見学しました。諏訪御寮人は武田信玄の側室で、後継者となった勝頼の母ですが、その生涯はほとんど伝わっていません。しかし、信玄が登場する小説やドラマでは欠かせな…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「青天を衝け」渋沢栄一VS岩崎弥太郎

岩崎弥太郎 渋沢栄一を主人公にした大河ドラマ「青天を衝け」も終盤に差し掛かっています。明治に入って官職を辞し、実業家として活躍する渋沢の姿が描かれていますが、その最大のライバルとして立ちはだかったのが岩崎弥太郎です。言うまでもなく、三菱の礎…

歴史・人物伝~仁科盛信「信濃の国に歌われた若き勇将」

※noteとの共通記事です 長野県民なら誰でも歌える県歌「信濃の国」の歌詞に、歴史上の偉人が登場する一節があります。木曽義仲、太宰春台、佐久間象山といった人物と共に「仁科五郎盛信」が出てきます。仁科盛信とはどんな人物なのでしょう? 盛信は武田信玄…

歴史・人物伝~歴史を旅する:木曽義仲にロマンを感じながら

※note版との共通コラムです 平安時代末期の源平合戦の頃、平家を京の都から追い出し、都を制圧した武将がいました。木曽義仲の名で知られる源義仲です。後に鎌倉幕府を開いた源頼朝にとって一門最大のライバルと言われた人物でした。 長野県に住む人にとって…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「青天を衝け」いよいよ明治編へ

※note版との共通コラムです オリパラのせいで飛び飛びの放送になっていた大河ドラマ「青天を衝け」は、いよいよ明治編へと入っていきます。渋沢栄一の名が全国区になるのは明治になってからで、ここからが渋沢の真骨頂ともいえる活躍が見られそうで、とても…

歴史・人物伝~山内一豊「命懸けの立身出世」

note版「歴史・人物伝」との共通コラムです 土佐藩(高知県)の初代藩主となった山内一豊は、掛川(静岡県)の小大名として関ケ原の合戦では徳川家康に従軍し、戦勝の論功行賞として土佐24万石の大名に出世しました。立身出世の代表格の一人といえますが、…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「青天を衝け」パリ編までの感想

大河ドラマ「青天を衝け」は、近代日本経済の父と言われた渋沢栄一の生涯を綴っており、ちょうど明治維新の頃までドラマが進んできました。渋沢は、徳川昭武(徳川慶喜の弟)の従者としてパリに滞在中ですが、そこに至るまでの青春期はまさに波乱万丈でした…

歴史・人物伝~信玄vs謙信「死に様から見えたこと」

note版「歴史・人物伝」との共通コラムです。 戦国武将のライバル関係として真っ先に挙げられるのが、甲斐(山梨県)の武田信玄と越後(新潟県)の上杉謙信です。5度にわたる川中島の合戦は、戦国屈指の名勝負として語り継がれています。 ともに、最終目標…

note版で「歴史・人物伝~エピソード編」始めます

思い入れ歴史・人物伝~エピソード編をスタートすることになりました。歴史上の人物について、事実かどうかにかかわらず、有名なエピソードなどを交えながら、ざっくばらんに紹介しようという意図です。 コラムのベースになるのは、ブログ版「歴史・人物伝」…

歴史・人物伝~新選組上洛編番外コラム「芹沢鴨かがり火事件と演出」

浪士組上洛中の本庄宿で、芹沢鴨が宿割りを忘れられたことに腹を立て、宿場の真ん中で大きなかがり火を焚くという事件は、新選組のドラマでは必ず登場するエピソードとなっています。 宿割りを担当していたのは近藤勇と池田徳太郎で、立腹する芹沢に対し、平…