大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を毎週楽しく見させていただいています。今は北条家を中心としたドタバタ劇っぽい感じですが、いずれ起こる激しい権力争いを、どのように描くのか、三谷幸喜氏の脚本に注目していきたいところです。※以下、敬称略
そんな権力争いの渦中に巻き込まれていく個性派ぞろいの人物が、次々と源頼朝(大泉洋)の元に集まってきました。当然ですが、主人公の北条義時(小栗旬)とも深くかかわっていく人たちです。
まずは弟の源義経(菅田将暉)。義経といえば、これまでは好青年として描かれることが多かったのですが、今回の義経は単純そうに見えて、非常に複雑な性格を持つ癖のある人物として描かれています。
その義経と、いずれ犬猿の仲になるのが梶原景時(中村獅童)です。どちらかと言うと、敵役や嫌われ者というイメージが強いですが、獅童の景時は寡黙で淡々と任務をこなしつつ、不気味な印象をもたらしています。
関東の有力武将である上総広常(佐藤浩市)は、一本気でいかにも板東武者っぽさを感じさせます。三谷作品での佐藤といえば、「新選組!」の芹沢鴨役が思い浮かび、どこかダブっていますが・・・(苦笑)
そのほかにも、比企能員、大江広元といった曲者たちも次々と現れ、ドラマの中でどんなふうに描かれていくのか、非常にワクワクします。そして、次週2日からは、いよいよ木曽義仲(青木崇高)も登場します。
頼朝の元に集まってきた人物たちは、ほとんどが権力闘争の中で殺されてしまいます。そして、その権力争いで勝者となるのが北条義時を祖とする北条得宗家なのです。血なまぐさいドラマを描かざるを得ないからこそ、今はコメディタッチにしているのかもしれません。
※このコラムはnote版「歴史・人物伝」と共通記事です