歴男マイケルオズの「思い入れ歴史・人物伝」

戦国や幕末・維新を中心に古代から現代史まで、主に「人物」に視点を置きながら、歴史好きのオヤジが思いつくままに書いています

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」頼朝と北条家の人々の人物像

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頼朝が上陸したと伝わる仁衛門島

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は20日の放送で第7話まで進んできました。三谷幸喜脚本なので楽しみにしていましたが、その期待を裏切らない面白さで、放送が待ち遠しい1週間を過ごしています(笑)

現在は、序盤のハイライトである源頼朝の挙兵、敗北、進撃のドラマが描かれています。第7話までのあらすじを簡単に触れておきましょう。
※一部ネタバレがあります。敬称略

頼朝(大泉洋)は、妻の実家である北条氏らとともに、平家方の代官を襲撃して挙兵ののろしを上げます。父祖の地である鎌倉を目指しますが、平家方の大軍に行く手を阻まれ、石橋山の合戦で敗れてしまうのです。

北条氏の嫡男・宗時ら多数の戦死者を出す中で、頼朝は辛うじて窮地を脱し、房総半島南部の安房に逃れます。ここで、房総地方の豪族たちに助力を得ながら、再び鎌倉目指して進軍を開始するのです。

ドラマでの源頼朝は一言で言うならば「つかみどころのない人物」として描かれているようです。よほど信頼する者でない限り、簡単には本音を見せず、様々な建前を相手によって使い分けます。

源氏の正統な嫡流であるというプライドは常に持っており、自分より年長の豪族に対しては「お前だけが頼り」「父親のように思う」などの甘言を使って相手の懐に飛び込みながら、徐々に味方を増やしていきます。

つかみどころのない人物、という点では、北条時政坂東彌十郎)も似たようなタイプでしょう。頼朝に対して、心底崇めているわけではなく、時には距離を取りながら人物を見定めようとしており、非常に狡猾です。

この二人がいるからこそ、主役である北条義時小栗旬)や北条政子小池栄子)が生きてきます。こちらは、真っすぐな性格で非常に分かりやすい人物像として描かれ、頼朝や時政とは対照的です。

史実をたどれば、いずれは義時も政子も「狡猾」と言われるような人物になっていくわけですが、その過程がどう描かれるのか、あるいは「狡猾」な人物にはしないのか、ドラマに注目したいと思います。

「鎌倉殿の13人」にちなんだ番外コラムは、今後も随時書いていきます。

※このコラムはnoteと共通です

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