歴男マイケルオズの「思い入れ歴史・人物伝」

戦国や幕末・維新を中心に古代から現代史まで、主に「人物」に視点を置きながら、歴史好きのオヤジが思いつくままに書いています

2022-01-01から1年間の記事一覧

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」北条義時の死にざま+三谷ドラマ総括

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が、本日最終回を迎えました。まずは、1年間存分に楽しませていただいたことに感謝します。ありがとうございました。 最終回は、なんといっても北条義時の「死にざま」が見どころでした。義時毒殺説に根拠を持たせるため、のえ…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」最終回からその後への3つの伏線

11日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、後鳥羽上皇による北条義時追討の院宣から、北条政子が御家人を束ねた名演説、そして大規模な軍事衝突(承久の乱)へと向かうというストーリーでした。 今回のブログでは、私が気になったシーンをピックアップし…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」4代将軍・藤原頼経(三寅)がもたらせたもの

4日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、新しい将軍に藤原摂関家から三寅を迎え入れ、三寅が成長するまでの間、北条政子が「尼将軍」として後見していくという流れが出来上がりました。 三寅の父親は摂政、関白となった九条道家で、天皇家に次ぐ名門貴族…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」実朝暗殺事件の余波

27日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、先週20日に続いて源実朝暗殺事件が描かれました。ドラマの冒頭で事件が起こり、源仲章と実朝が殺され、後半は事件の余波とさらなる騒乱の端緒が次々と登場していました。 公暁の誤算と狡猾な三浦義村 事件で…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」実朝暗殺がもたらした亀裂

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」も、いよいよ大詰めとなってきました。20日と次回27日の2週連続で、源実朝暗殺事件をたっぷりと見せようという演出が組まれ、エンドクレジットに「つづく」の文字が欲しかったほどです(笑) さて、前回の大河コラム「影が…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」影が薄い鎌倉幕府の将軍(鎌倉殿)

鎌倉殿の13人は、源氏最大の悲劇ともされる「実朝暗殺」に向けてのカウントダウンが始まりました。史実である公暁の実朝暗殺に、三谷脚本はどのような背景を描いていくのか、早くも次回以降が楽しみです。 第43回では、将軍の源実朝が後鳥羽上皇に将軍の後…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」二人の宿老についての感想

歴史・人物伝の大河コラム、今回は昨日放送された第42回「夢のゆくえ」を見た感想として、三善康信と大江広元の二人の宿老について書きます。 この回では、源実朝が将軍としての権威を示そうとするのに対し、北条義時はあくまでも執権を中心とした合議制を…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」和田合戦が源実朝にもたらしたもの

30日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、鎌倉時代前期最大の戦いである和田合戦が描かれ、有力御家人同士の争いを制した北条氏が、御家人のトップに立ったわけです。 侍所別当だった和田義盛が敗死したことにより、政所別当だった北条義時は侍所別当を…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」和田合戦の引き金となる泉親衡とは何者?

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、いよいよ来週、鎌倉時代前期最大の内乱である「和田合戦」が描かれます。第40回はその伏線となる事件として「泉親衡の乱」がありましたが、泉親衡の正体は怪しげに描かれていました。 吾妻鏡でも、泉親衡はこの時だけに登場…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」伏線を張り巡らされた第39回のドラマ

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、第39回からいよいよラストへと向かっていくわけですが、この回は様々な伏線が張り巡らされると同時に、三谷幸喜脚本の奥深さを改めて実感させられました。 性的マイノリティの実朝を描く まず、源実朝が「性的マイノリテ…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」北条時政を処刑しなかった義時の考え方とは

10月2日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、源実朝に代わって平賀朝雅を将軍にしようとした北条時政と妻の牧の方(りく)の野望が、北条義時によって打ち破られるというというストーリーでした。 謀略が失敗に終わった時政は、伊豆へ流罪となるわけで…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」牧の方(りく)VS北条政子

9月25日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、北条一族内の抗争への序章が描かれました。対立の構図は「時政VS義時」の親子になりますが、その陰には「牧の方(りく)VS尼御台(政子)」という女同士の対立があります。 時政と牧の方は、執権としての権…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」武士の鑑と言われた畠山重忠の描かれた人物像

18日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、畠山重忠が幕府の大軍と壮絶に戦う場面が放送されました。重忠と北条義時の一騎打ちは、とても見ごたえがあり、後事を託そうとした重忠の思いが伝わってきました。 畠山重忠が、後世に「武士の鑑」と言われる…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のえ(伊賀の方)の子どもと孫について

4日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、北条義時の後妻として、のえが登場します。この女性は後世、伊賀の方と呼ばれ、義時の死後にお家騒動を引き起こした人物として、吾妻鏡では悪女のように書かれています。 お家騒動というのは義時の後継者争いで…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」実力者たちのスタンスについて+善児&トウのこと

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、毎回シビアな展開が続いています。権力抗争に明け暮れた鎌倉時代が舞台なので仕方ありませんが、史実を追っていると「次回は〇〇の番だな」と読めるので、それをどのように描くのかも楽しみにしています。 今回のコラムでは…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」平賀朝雅は北条親子対決のキーマン

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」21日の放送では、北条時政の娘婿として平賀朝雅が初登場しました。番組を見るまでは、朝雅のことはほとんど知りませんでしたが、調べてみると、かなり曰く因縁がある人物だと分かりました。 ドラマでまず気が付くのは、御家人…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」歴史書によって真逆に描かれた比企の乱

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、御家人たちの苛烈な権力争いがピークを迎え、将軍頼家の急病発症をきっかけに、北条氏と比企氏が争いを激化。比企氏を滅ぼした北条氏が、名実ともに御家人のトップに立つことになるのです。 比企氏と北条氏の対立 比企の乱…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」源氏の悲劇を繰り返す阿野全成の処刑

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で描かれる権力闘争がますます激化してきました。毎回のように命を落とす人物が現れますが、7日放送分では阿野全成(新納慎也)が処刑されました。将軍・頼家を呪詛した罪を問われてしまったのです。 頼朝のきょうだいがいなく…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」いよいよ本性を現した三浦義村

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、源頼朝の死去によって権力バランスが崩れ、御家人たちによる苛烈なサバイバルレースが始まっています。最初の脱落者となったのは、頼朝の信頼が厚かった梶原景時でした。 景時は、讒言癖によって多くの御家人から嫌われてい…

歴史・人物伝~番外コラム:首相経験者の暗殺事件を調べてみました

安倍晋三元首相が遊説中に銃撃され、命を落とすという暗殺事件は、多くの国民に衝撃を与えました。私も事件当日は何をするにしても落ち着かず、なぜこんなことが起きてしまったのだろうかと、考え込んでしまいました。 まずは、安倍元首相のご冥福をお祈りい…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」熾烈な権力抗争に向け、伏線が張られた回

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、3日の放送で源頼朝の死と頼家の2代将軍就任が描かれました。そして、選挙報道で1週休みの後、いよいよドラマは後半へと進んでいくことになります。史実では、ここからが御家人たちの熾烈な権力抗争になっていくのです。 …

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」頼朝の死で変わる?前半と後半のドラマ

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、ドラマの転換点である源頼朝の死去(26日放送分では落馬して倒れるところまで)を迎えました。放送からちょうど半年、折り返し点に頼朝の死をもってきたのは、さすがは三谷幸喜脚本だと思いました。 ドラマということに着…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」日本一の大天狗と言われた後白河法皇

5日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、朝廷の最大権力者だった後白河法皇の崩御の場面がありました。30年以上の院政を通し、平清盛や源頼朝といった武家の新興勢力と渡り合ってきた生涯は、壮絶としか言いようがないものでしたが、皇室を頂点とした…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」義経の最期と静御前、北条義時の覚悟

22日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、奥州に逃れた源義経が討伐されるという悲劇的なストーリーが描かれました。ラストには、心ならずも弟を討たねばならなかった兄・頼朝が義経の首に語り掛け、慟哭するシーンもありました。 義経にとって不運だっ…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」平家が滅亡した壇ノ浦の合戦に思う

5月放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、治承・寿永の内乱(源平合戦)のクライマックスである壇ノ浦の合戦、さらに源義経追討という展開を迎えています。同時に、源頼朝が鎌倉政権を本格的にスタートさせた時期にもあたります。 壇ノ浦の合戦は、平家滅…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」木曽義仲の激烈な生涯

長野県在住の私は、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で木曽義仲がどのように描かれるのか注目して見ていました。過去のドラマでは、乱暴者とか、粗雑な人物のように扱われがちでしたが、人物群像を得意とする三谷幸喜脚本なら、きっとそんな人物にはしないだろ…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」策謀家・頼朝の本領発揮

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、いよいよ源頼朝による木曽義仲討伐、そして悲願の平家打倒へと物語が進んでいきます。その前に、頼朝が恐るべき策謀家ぶりを発揮したシーンが、17日放送分「足固めの儀式」に描かれていました。※敬称略 義仲討伐を急ぎた…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」頼朝の元に集まった個性派たち

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を毎週楽しく見させていただいています。今は北条家を中心としたドタバタ劇っぽい感じですが、いずれ起こる激しい権力争いを、どのように描くのか、三谷幸喜氏の脚本に注目していきたいところです。※以下、敬称略 そんな権力争…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」頼朝と北条家の人々の人物像

頼朝が上陸したと伝わる仁衛門島 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は20日の放送で第7話まで進んできました。三谷幸喜脚本なので楽しみにしていましたが、その期待を裏切らない面白さで、放送が待ち遠しい1週間を過ごしています(笑) 現在は、序盤のハイラ…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」への期待

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。本年も当ブログは、noteとの共通記事として不定期掲載させていただきますので、よろしくお願いいたします。 2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が始まりました。三谷幸喜さんの脚本ということで期待…