歴男マイケルオズの「思い入れ歴史・人物伝」

戦国や幕末・維新を中心に古代から現代史まで、主に「人物」に視点を置きながら、歴史好きのオヤジが思いつくままに書いています

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「坂本乙女①」幕末・維新~龍馬を育て上げた仁王様と言われた女性

龍馬を水練させたとされる鏡川(高知市) 幕末の風雲児・坂本龍馬は、5人きょうだいの末っ子だったそうですが、すぐ上の姉である坂本乙女は、幼い龍馬を厳しく育てたことで知られています。龍馬を紐で結び付け、鏡川で水練をさせたとのエピソードがあるほど…

「坂本龍馬②」幕末・維新~商人の血を最大限生かした幕末の風雲児(その2)

高知・桂浜の坂本龍馬像 その1のつづきです 坂本龍馬の本家は才谷家という豪商でしたが、龍馬自身は武士として剣術で身を立てようと思い、江戸の千葉道場で修行をしています。北辰一刀流免許皆伝の腕前だったとも伝わっており、かなりの剣の腕を持っていた…

「坂本龍馬①」幕末・維新~商人の血を最大限生かした幕末の風雲児(その1)

高知市のアーケード街で撮影 幕末・維新の歴史上の人物で「坂本龍馬」の名前を知らない方は、ほとんどいないでしょう。小説、ドラマ、映画だけでなく、漫画の主人公にも取り上げられ、藩や武士階級にとらわれない自由奔放な活動が多くの人の共感を呼んでいま…

「河井継之助①」幕末・維新~武装中立に全てをかけた長岡藩家老

河井継之助屋敷跡(長岡市) 新政府軍と幕府軍との戦いの中で、最も激戦だったと言われているのが、長岡藩が長岡城の争奪をかけて戦った「北越戦争」でした。新政府軍が目指していた会津藩への進軍を食い止めようと、長岡藩は壮絶な戦いを繰り広げました。 …

「荒木村重の妻①」戦国時代~黒田官兵衛が幽閉された有岡城と運命を共に

有岡城址 昨日のブログでご紹介した黒田官兵衛は、信長を裏切った荒木村重を説得するため、有岡城に出向き、逆に幽閉されてしまいました。その村重の妻は「だし」という名で、信長の一代記「信長公記」の作者・太田牛一は「有名な美人」と書いています。 村…

「黒田孝高①」戦国時代~官兵衛の名でお馴染みの秀吉の軍師

黒田孝高のイラストを掲げる店も(2014年) 2014年の大河ドラマ「軍師官兵衛」の主人公・黒田孝高は、豊臣秀吉の軍師として天下取りを支えてきました。高い軍事能力を持っており、謀略家だったことから、家臣とはいえ秀吉からは警戒されていたとも言われ…

「福沢諭吉①」明治時代~知られざる自然保護のパイオニア

九州の名所・耶馬渓(1996年) 明治時代の思想家であり、慶應義塾の創設者であり、「学問のすすめ」など数多くの著作で知られる福沢諭吉は、1万円札に肖像画が使われている有名人です。福沢は新政府の要職に就かず、民間の立場で活動をしてきました。 福沢…

「永倉新八①」幕末・維新~近藤、土方や新選組への思いを胸に

板橋にある永倉新八の墓 幕末の京都で治安維持の活動をしていた新選組は、明治に入ってからも「仲間でも容赦しない殺戮集団」などと揶揄されてきました。一方で、新選組の生き残り隊士や東京の多摩地方の人々は、新選組の正しい足跡を後世に残す努力をしたの…

「井伊直政①」戦国時代~徳川家康より由緒ある家柄出身

井伊直政出世の地の碑(浜松市) 井伊直政は、徳川家康の家臣団の中で四天王の一人とされる武将でした。関ケ原の合戦後、井伊家は西国大名と京都の監視役として彦根藩に封じられ、譜代で最も石高の多い大名として江戸幕府を支えてきました。 直政は若くして…

「井伊直弼①」幕末・維新~断固たる意志で幕府の権威を守った大老

井伊直弼の像(彦根市) 幕末に大老となって辣腕を振るった井伊直弼は、安政の大獄で多くの大名を蟄居させたり、橋本佐内や吉田松陰ら優れた人物を処刑したりしたため、維新を成し遂げた側からは「古い権力者」とされ、時代に逆行する人物と揶揄されてきまし…

「真田幸村①」戦国時代~幸村(信繁)が娘を気遣って送った書状

真田幸村騎馬像(上田市) 2016年の大河ドラマ「真田丸」は、真田幸村(信繁)の生き様を脚色を交えながら描いたドラマで、毎週楽しみに見させてもらいました。とくに、父親の昌幸、兄で真田家を継いだ信之は、信州ゆかりの人物だったので余計興味深かっ…

「中野竹子①」幕末・維新~会津戦争で武士道を貫き通した女性

中野竹子の像(会津若松市) 2013年に大河ドラマ「八重の桜」が放送され、新政府軍の総攻撃を受けた会津藩の悲劇が描かれました。新島八重が主人公のドラマでしたが、会津若松市では八重よりも有名な女性がいます。それが中野竹子です。 会津戦争は藩に…

「柴田勝家①」戦国時代~筆頭家老として信長を支え続けた勇将

柴田勝家の像(福井市) 戦国の天下統一にあと一歩まで近づいた織田信長は、秀吉をはじめ多くの新参者を家臣に抜擢した武将ですが、信長の父の代から織田家に仕えている古参の家来で、終始信長を支え続けてきた筆頭家老が柴田勝家です。 勝家は、信長横死後…

「武市瑞山①」幕末・維新~高い志も道半ばで弾圧された逸材

武市瑞山と妻富の墓(高知市) 土佐(高知県)を代表する幕末・維新の英傑と言えば、誰もが坂本龍馬を思い浮かべるでしょう。その龍馬が一目置いていた人物が武市瑞山です。武市は勤王の志士として名高く、自ら土佐勤王党を率いて活動していました。 武市は…

「小松帯刀①」幕末・維新~英傑の陰に隠れがちな本当の功労者

小松帯刀の像(鹿児島市) 2008年の大河ドラマ「篤姫」は、天璋院篤姫の生涯を描いた作品でしたが、篤姫とともにクローズアップされたのが薩摩藩家老の小松帯刀でした。ドラマをきっかけに帯刀の知名度と評価が一気に高まったのです。 帯刀は、同じ鹿児…

「前田慶次②」戦国時代~前田家ではなく上杉家を選んだ男(その2)

米沢市の慶次清水 (その1)からの続きです 上杉景勝と腹心の直江兼次を描いた大河ドラマ「天地人」が2009年に放送されました。原作者の火坂雅志さんは新潟県出身で、上杉家には格別の思いがあったようです。謙信好きの私も、ドラマには大いに期待して…

「前田慶次①」戦国時代~前田家ではなく上杉家を選んだ男(その1)

前田慶次の供養塔(米沢市) 前田慶次は、漫画「花の慶次」によって戦国武将の中でも屈指の知名度を誇る人物になりました。もちろん実在した人物です。前田利家の兄・利久に嫁いだ母親の連子で、実の父親は滝川一益の一族出身だとされています。 前田家の当…

「北条高時①」鎌倉時代~北条得宗家の誇りとともに滅す

北条一族の腹切りやぐら(鎌倉市) 鎌倉時代は、執権職を代々受け継いだ北条一族が権力を握っていました。源氏が滅んだあとの将軍は飾り物に過ぎず、執権を中心に政治が動いていましたが、中でも北条家の惣領は「得宗家」と言われ、権力の頂点にありました。…

「大石良雄①」江戸時代~忠臣蔵のドラマを生み出した中心人物

大石神社の内蔵助像 大石良雄は、大石内蔵助の名でよく知られています。江戸時代の徳川綱吉治世の時、取りつぶしになった赤穂藩の浪士たちが、主君の仇討のため吉良上野介に討ち入りをかけた事件の中心人物で、赤穂浅野家の元家老です。 手段はさておき、主…

「平清盛①」平安時代~神戸福原を発展に導いた男

兵庫区の橋の上にある「清盛くん」 平清盛は、平安時代末期に日本で初めての武家政権を作り上げた人物です。平治の乱に勝ったことで権力の実権を握った清盛によって、「平家にあらずんば人にあらず」とまで権勢を誇るようになりました。 清盛は、神戸市の福…

「高杉晋作①」幕末・維新~幕末を「面白く」生きた風雲児

高杉晋作の像(下関市) 幕末・維新の英傑の中で、長州藩の高杉晋作は傑出した人物として人気があります。病に倒れて、維新の夜明けを待たずに若くして亡くなってしまいましたが、その短い生涯であっても、稀代の革命家の本領を発揮し尽くしました。 晋作は…

「上杉謙信①」戦国時代~義を重んじ、敵に塩を送った武将

若き日の長尾景虎(上杉謙信)像 上杉謙信は、戦国時代の大名の中でも孤高の存在と言われていました。戦国最強クラスの軍団を持ちながら、領土欲や天下取りの野望よりも、幕府を柱とした秩序の維持に全力を注いできました。関東管領を継いだのも、その一環と…

歴男マイケルオズの「歴史・人物書きたい放題」開設です

このブログは、戦国や幕末・維新を中心に古代から現代史まで、主に「人物」に視点を置きながら、「日本の歴史の面白さや奥深さについて紹介したい」と開設いたしました。 私は歴史研究を専門とする者ではありません。大河ドラマや映画、大型時代劇などで、歴…