歴男マイケルオズの「思い入れ歴史・人物伝」

戦国や幕末・維新を中心に古代から現代史まで、主に「人物」に視点を置きながら、歴史好きのオヤジが思いつくままに書いています

「前田慶次①」戦国時代~前田家ではなく上杉家を選んだ男(その1)

f:id:mykeloz:20200517110106j:plain

前田慶次の供養塔(米沢市

前田慶次は、漫画「花の慶次」によって戦国武将の中でも屈指の知名度を誇る人物になりました。もちろん実在した人物です。前田利家の兄・利久に嫁いだ母親の連子で、実の父親は滝川一益の一族出身だとされています。

前田家の当主になった利家とは折り合いが悪かったとされ、秀吉が天下を取った頃、前田家を出奔します。その後、縁あって上杉景勝の元にはせ参じ、関ケ原の合戦後には上杉家とともに米沢へ移り、米沢でその生涯を遂げます。

慶次が景勝に仕官した理由として知られるエピソードがあります。秀吉の宴席に紛れ込んだ慶次が、秀吉をからかって猿真似をしました。その時、厳然たる態度だった景勝の前でだけは悪ふざけが出来なかったそうです。

結果として、利家は100万石の大大名となり、景勝は30万石に転落しました。ですが、慶次の上杉家に対する忠義は揺るぎませんでした。米沢市には、慶次の供養塔や慶次清水と呼ばれる史跡があり、今も市民に親しまれています。

(その2)に続きます

rekishi-jinbutu.hatenablog.com