歴男マイケルオズの「思い入れ歴史・人物伝」

戦国や幕末・維新を中心に古代から現代史まで、主に「人物」に視点を置きながら、歴史好きのオヤジが思いつくままに書いています

歴史・人物伝~番外コラム:木曽義仲にロマンを感じながら

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※note版との共通コラムです

平安時代末期の源平合戦の頃、平家を京の都から追い出し、都を制圧した武将がいました。木曽義仲の名で知られる源義仲です。後に鎌倉幕府を開いた源頼朝にとって一門最大のライバルと言われた人物でした。

長野県に住む人にとっては、県歌「信濃の国」で佐久間象山、仁科五郎盛信らと並んで歌詞に登場する有名人であり、「地方から中央に進出した」という点ではヒーロー的存在でもあります。

ただ、当時の一次史料や二次史料にはほとんど登場せず、義仲の実像は分かっていません。平家物語など諸文学で書かれたエピソードによって、義仲の人物像が出来上がっていったのだと思われます。

義仲が挙兵した地・木曽町日義地区に「義仲館」があり、最近展示内容をリニューアルしました。単に史実を伝えるだけではなく、義仲や彼を取り巻く人物に対し、「思いを巡らせてもらう」展示をしています。

様々なジャンルのアーティストが参画し、それぞれの義仲像を表現しています。当然、美化された部分、デフォルメが強い部分もありますが、あとは見学者が表現を受け止め、自分なりの義仲像を作ればいいのです。

義仲が京の都を支配したのは僅かな期間でした。頼朝が弟らに大軍勢を持たせ、攻め寄せていったからです。頼朝にとっては、平家以上の脅威を感じたのでしょう。裏を返せば、それほどの人物だったわけです。

来年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、義仲は主要キャストとして位置付けられているようです。三谷幸喜脚本なので、後世に言い伝えられているような「乱暴な義仲像」を描くことはないと信じています(笑)

 

木曽谷にご旅行の際は、ぜひ「義仲館」を訪れてみて下さい

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