歴男マイケルオズの「思い入れ歴史・人物伝」

戦国や幕末・維新を中心に古代から現代史まで、主に「人物」に視点を置きながら、歴史好きのオヤジが思いつくままに書いています

「斎藤道三①」戦国時代~娘婿・信長の器量を見抜いた美濃の蝮(まむし)

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斎藤道三のラッピングをしたバス(岐阜市

権謀術数を駆使して美濃の国主の座に就き、一時代を築いた斎藤道三は「美濃の蝮(まむし)」と言われ、恐れられていました。その道三の娘(帰蝶)が嫁いだ先が隣国尾張織田信長で、軍事同盟がらみの政略結婚とされています。

道三と信長の対面は、単なる舅と婿との儀礼的なものではありませんでした。当時の信長は「尾張の大うつけ」と噂されており、道三は自分の目で確かめたかったのでしょう。信長の器量次第では、尾張への侵攻も考えていたかもしれません。

たくさんの長槍と鉄砲隊を従軍させた信長は、居住まい正して対面の場に現れ、堂々と道三に対峙します。大うつけとは似ても似つかない信長の器量を見抜き、道三は苦虫をかむような表情をしたと言われています。

家臣の一人が「やはり信長は大うつけだ」と機嫌を取ろうとしましたが、道三は「残念だが、自分の子らは大うつけの家臣になるだろう」と答えたそうです。事実、この対面から10数年後、美濃は信長の支配下に置かれることになるのです。

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