歴男マイケルオズの「思い入れ歴史・人物伝」

戦国や幕末・維新を中心に古代から現代史まで、主に「人物」に視点を置きながら、歴史好きのオヤジが思いつくままに書いています

「帰蝶(濃姫)①」戦国時代~信長の妻でありながら実像は不明

 

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濃姫のラッピングバス(岐阜市

織田信長の父・信秀が、美濃と尾張の政略結婚として斎藤道三の娘を信長の妻に迎えたことは、よく知られた歴史の事実です。しかし、その娘については当時の史料にほとんど登場せず、どんな生涯だったのかも分かっていません。

ドラマや映画では、娘の名前を「濃姫」とすることが多いですが、これは「美濃から来た姫」という意味合いのようです。大河ドラマ麒麟がくる」では「帰蝶」の名を用いていますが、これも一部文献に出てくるだけの名前です。

政略結婚だったので、少なくとも道三存命時までは夫婦関係があったと思われます。しかし、桶狭間の合戦を経て美濃攻略に着手し始めると、濃姫は「敵方の娘」となってしまい、肩身の狭い立場に追い込まれたのではないでしょうか。

私は、美濃攻略の頃に離縁もしくは死別したのではないかと考えます。ただ、それでは信長一代記のドラマを演出する上では面白くありません。そこで様々な脚色がされた結果、濃姫を戦国時代で最も有名な女性の一人にさせたのかもしれませんね。

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