歴男マイケルオズの「思い入れ歴史・人物伝」

戦国や幕末・維新を中心に古代から現代史まで、主に「人物」に視点を置きながら、歴史好きのオヤジが思いつくままに書いています

人物

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」源氏の悲劇を繰り返す阿野全成の処刑

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で描かれる権力闘争がますます激化してきました。毎回のように命を落とす人物が現れますが、7日放送分では阿野全成(新納慎也)が処刑されました。将軍・頼家を呪詛した罪を問われてしまったのです。 頼朝のきょうだいがいなく…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」いよいよ本性を現した三浦義村

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、源頼朝の死去によって権力バランスが崩れ、御家人たちによる苛烈なサバイバルレースが始まっています。最初の脱落者となったのは、頼朝の信頼が厚かった梶原景時でした。 景時は、讒言癖によって多くの御家人から嫌われてい…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」日本一の大天狗と言われた後白河法皇

5日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、朝廷の最大権力者だった後白河法皇の崩御の場面がありました。30年以上の院政を通し、平清盛や源頼朝といった武家の新興勢力と渡り合ってきた生涯は、壮絶としか言いようがないものでしたが、皇室を頂点とした…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」木曽義仲の激烈な生涯

長野県在住の私は、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で木曽義仲がどのように描かれるのか注目して見ていました。過去のドラマでは、乱暴者とか、粗雑な人物のように扱われがちでしたが、人物群像を得意とする三谷幸喜脚本なら、きっとそんな人物にはしないだろ…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」への期待

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。本年も当ブログは、noteとの共通記事として不定期掲載させていただきますので、よろしくお願いいたします。 2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が始まりました。三谷幸喜さんの脚本ということで期待…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「青天を衝け」全41話を見終わっての感想

2021年の大河ドラマ「青天を衝け」が26日放送分で41話完結しました。 江戸、明治、大正、昭和を生き抜き、91歳という長寿を全うした渋沢栄一の生涯をたどりましたが、さすがに主演の吉沢亮さんに老人役をさせたのにはムリがあったと思います(苦笑…

歴史・人物伝~渋沢栄一「実務者としての力量を買われた男」

※noteとの共通記事です 大河ドラマ「青天を衝け」も大詰めとなってきました。主人公の渋沢栄一については、これまでも歴史・人物伝~番外コラムで紹介しましたが、エピソード編では「渋沢を使う側」の視点で書いてみたいと思います。 渋沢は、平岡円四郎との…

歴史・人物伝~諏訪御寮人「謎多き武田勝頼の母」

※noteとの共通記事です 先日、長野県高遠に出かけた際、建福寺にある諏訪御寮人の墓所を見学しました。諏訪御寮人は武田信玄の側室で、後継者となった勝頼の母ですが、その生涯はほとんど伝わっていません。しかし、信玄が登場する小説やドラマでは欠かせな…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「青天を衝け」渋沢栄一VS岩崎弥太郎

岩崎弥太郎 渋沢栄一を主人公にした大河ドラマ「青天を衝け」も終盤に差し掛かっています。明治に入って官職を辞し、実業家として活躍する渋沢の姿が描かれていますが、その最大のライバルとして立ちはだかったのが岩崎弥太郎です。言うまでもなく、三菱の礎…

歴史・人物伝~仁科盛信「信濃の国に歌われた若き勇将」

※noteとの共通記事です 長野県民なら誰でも歌える県歌「信濃の国」の歌詞に、歴史上の偉人が登場する一節があります。木曽義仲、太宰春台、佐久間象山といった人物と共に「仁科五郎盛信」が出てきます。仁科盛信とはどんな人物なのでしょう? 盛信は武田信玄…

歴史・人物伝~番外コラム:木曽義仲にロマンを感じながら

※note版との共通コラムです 平安時代末期の源平合戦の頃、平家を京の都から追い出し、都を制圧した武将がいました。木曽義仲の名で知られる源義仲です。後に鎌倉幕府を開いた源頼朝にとって一門最大のライバルと言われた人物でした。 長野県に住む人にとって…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「青天を衝け」いよいよ明治編へ

※note版との共通コラムです オリパラのせいで飛び飛びの放送になっていた大河ドラマ「青天を衝け」は、いよいよ明治編へと入っていきます。渋沢栄一の名が全国区になるのは明治になってからで、ここからが渋沢の真骨頂ともいえる活躍が見られそうで、とても…

歴史・人物伝~山内一豊「命懸けの立身出世」

note版「歴史・人物伝」との共通コラムです 土佐藩(高知県)の初代藩主となった山内一豊は、掛川(静岡県)の小大名として関ケ原の合戦では徳川家康に従軍し、戦勝の論功行賞として土佐24万石の大名に出世しました。立身出世の代表格の一人といえますが、…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「青天を衝け」パリ編までの感想

大河ドラマ「青天を衝け」は、近代日本経済の父と言われた渋沢栄一の生涯を綴っており、ちょうど明治維新の頃までドラマが進んできました。渋沢は、徳川昭武(徳川慶喜の弟)の従者としてパリに滞在中ですが、そこに至るまでの青春期はまさに波乱万丈でした…

歴史・人物伝~信玄vs謙信「死に様から見えたこと」

note版「歴史・人物伝」との共通コラムです。 戦国武将のライバル関係として真っ先に挙げられるのが、甲斐(山梨県)の武田信玄と越後(新潟県)の上杉謙信です。5度にわたる川中島の合戦は、戦国屈指の名勝負として語り継がれています。 ともに、最終目標…

歴史・人物伝~新選組上洛編番外コラム「芹沢鴨かがり火事件と演出」

浪士組上洛中の本庄宿で、芹沢鴨が宿割りを忘れられたことに腹を立て、宿場の真ん中で大きなかがり火を焚くという事件は、新選組のドラマでは必ず登場するエピソードとなっています。 宿割りを担当していたのは近藤勇と池田徳太郎で、立腹する芹沢に対し、平…

歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「青天を衝け」で知った渋沢栄一

大河ドラマ「青天を衝く」が、2月中旬からという中途半端な時期の放送開始となりました。前週まで「麒麟がくる」が放送されており、とくに最終回は本能寺の変というクライマックスで、その余韻が残っているという中でのスタートとなったのです。 主役の渋沢…

歴史・人物伝~信長飛躍編⑩~⑮「足利義昭を奉じて上洛へ」

noteで連載中の「思い入れ歴史・人物伝~信長飛躍編」で、上洛への道について紹介しました。note版の⑩~⑮を一括掲載いたします。 足利義輝の悲劇と足利義昭の流浪 足利義昭と織田信長の歴史的対面 上洛の関門となる近江を制する 三好三人衆を各個撃破してい…

歴史・人物伝~信長飛躍編⑥~⑨「じっくり時間をかけて美濃を攻略」

noteで連載中の「思い入れ歴史・人物伝~信長飛躍編」で、美濃攻略について紹介しました。note版の⑥~⑨を一括掲載いたします。 斎藤道三戦死後の美濃はどうなっていた? 小牧山を美濃攻略の拠点に 信長公記に記された前田利家 7年がかりで美濃を攻略 斎藤道…

歴史・人物伝~信長飛躍編②~⑤「世にその名を知らしめた桶狭間の合戦」

noteで連載中の「思い入れ歴史・人物伝~信長飛躍編」で、桶狭間の合戦について紹介しました。note版の②~⑤を一括掲載いたします。 桶狭間の合戦は信長の「逆転劇」ではない 大高城を巡る攻防戦 桶狭間の合戦に向けた信長の軍略とは 明暗を分けた「戦いへの…

歴史・人物伝~信長飛躍編①「信長とはどんな人物か?」と聞いた武将

note版「思い入れ歴史・人物伝~信長飛躍編」を執筆中です。前回まで桶狭間の合戦について書いてきましたが、次は美濃攻略の話に進んでいます。 順番が前後しましたが、信長飛躍編①「信長とはどんな人物か?」と聞いた武将、を掲載いたします。 rekishi-jinb…

歴史・人物伝~謙信の戦い編番外コラム4本

歴史・人物伝~謙信の戦い編の番外コラムをまとめて掲載しました。 描かれた上杉謙信①大河ドラマ「武田信玄」 描かれた上杉謙信②大河ドラマ「風林火山」 描かれた上杉謙信③大河ドラマ「天地人」 上杉謙信は酒が唯一の楽しみだった? 描かれた上杉謙信①大河ド…

歴史・人物伝~謙信の戦い編⑫~⑯「合戦を通して上杉謙信を語る」

群雄割拠した戦国時代にあって、領土欲にとらわれず、義や権威を重んじながら戦いを続けてきた上杉謙信。その軍団は士気が非常に高く、戦国最強クラスとまで言われました。義の武将・謙信の生涯について「合戦」を通して紹介します。 note版「思い入れ歴史・…

歴史・人物伝~謙信の戦い編⑦~⑪「合戦を通して上杉謙信を語る」

群雄割拠した戦国時代にあって、領土欲にとらわれず、義や権威を重んじながら戦いを続けてきた上杉謙信。その軍団は士気が非常に高く、戦国最強クラスとまで言われました。義の武将・謙信の生涯について「合戦」を通して紹介します。 note版「思い入れ歴史・…

歴史・人物伝~謙信の戦い編序章及び①~⑥「合戦を通して上杉謙信を語る」

群雄割拠した戦国時代にあって、領土欲にとらわれず、義や権威を重んじながら戦いを続けてきた上杉謙信。その軍団は士気が非常に高く、戦国最強クラスとまで言われました。義の武将・謙信の生涯について「合戦」を通して紹介します。 note版「思い入れ歴史・…

歴史・人物伝~松陰先生編⑬~⑱「吉田松陰とその学び、教えとは」

幕末の長州藩で多くの人材を育てた吉田松陰。松陰が「松陰先生」と呼ばれるまでの半生は、自身の「学び」を積み重ね、深めていった時期でもありました。松陰の「学び」や「教え」とは、どんなものだったのでしょうか? note版「思い入れ歴史・人物伝」~松陰…

歴史・人物伝~松陰先生編⑧~⑫「吉田松陰とその学び、教えとは」

幕末の長州藩で多くの人材を育てた吉田松陰。松陰が「松陰先生」と呼ばれるまでの半生は、自身の「学び」を積み重ね、深めていった時期でもありました。松陰の「学び」や「教え」とは、どんなものだったのでしょうか? note版「思い入れ歴史・人物伝」~松陰…

歴史・人物伝~松陰先生編①~⑦「吉田松陰とその学び、教えとは」

幕末の長州藩で多くの人材を育てた吉田松陰。松陰が「松陰先生」と呼ばれるまでの半生は、自身の「学び」を積み重ね、深めていった時期でもありました。松陰の「学び」や「教え」とは、どんなものだったのでしょうか? note版「思い入れ歴史・人物伝」~松陰…

戦国武将・福島正則の生涯に思うこと

noteより、歴史・人物伝~雑感編「戦国武将・福島正則の生涯に思うこと」を掲載します。 私事ですが、新卒から同じ会社でずっと働き続け、そのゴールが近づきつつあります。ある時、ふと一人の戦国武将を思い浮かべました。豊臣秀吉の重臣にして、徳川家の世…

「鍋島閑叟①」幕末・維新~西洋通の佐賀藩主が最強の軍事力を生む

佐賀藩のカノン砲(佐賀市) 幕末の佐賀藩主としてその名が知られる鍋島閑叟(直正)は、薩摩藩の島津斉彬と並ぶ西洋通の藩主でした。ペリー来航以来、尊王攘夷を掲げる人々が増える中で、積極的に西洋の軍事力や医学を取り入れたのです。 ただ、政治的なス…